赤ちゃんが産まれた、ペットと暮らしている、ストーブは火事や事故が怖い、そんな理由からオイルヒーターを検討・購入する人は多い。
我が家でも長男が生まれたタイミングで購入を検討した。
それまではセラミックファンヒーターを使っていたのだけれども、送風の吹き出し口が下についているため赤ちゃんには直風が当たる恰好となってしまう。
そのうち動き出したときに送風口で火傷とかしてしまわないか気が気ではない。
そこでもっとも安全な暖房器具として「オイルヒーター」が候補に上がった。
優しく部屋を温め、空気も汚れなければ火事の心配もない。
そして、音が出ない。赤ちゃんが寝静まったときに静かなのは助かる。
ヨーロッパで普及した暖房器具ということでデロンギやディンプレックスといった名前は日本では聞きなれないけれども歴史あるメーカーのようだ。
いいじゃん!
と思ったのだが、最大の難点があった。
電気代がめちゃくちゃかかるらしい。
加えてオイルヒーターそのものも結構高い。
むむむ。
しかし、電気代が高いといっても実際にどのくらい電気代がかかるのか?
ここは計算してみるしかあるまい。
ちなみに、Yahoo知恵袋でも調べてみたけど、ざっくり5,000円~2万円くらい掛かったそうだ。
結構、、、いや、かなり高い。
我が家の暖房の電気代がもっとも高くなる1月2月で15,000円くらいなのだが、ここに最低でも5,000円、高ければ2万円加算されるのは家計に大打撃だ。
う~む。
オイルヒーターの電気代=ワット数×1時間当たりの電気料金平均単価×使用時間×日数
オイルヒーターのワット数は300w、600w、900w、1200w、1500wなどがある。
電気料金単価は、主要電力会社10社の平均単価27円/kWhで計算。←昨今の値上げにより上振れの可能性あり。
1日のうち、24時間使いっぱなしか、寝る時だけ使うのかで使用時間が変わる。
毎日使うものとして1ヵ月は30日として計算する。
300wで24時間付けっ放しの30日だと
0.3×27円/kWh×24時間×30日=5,832円
300wで12時間使ったとすると
0.3×27円/kWh×12時間×30日=2,916円
でも、実際300w程度の熱量で部屋が温まるはずもなく・・・
600wで24時間付けっ放しの30日だと
0.6kw×27円/kWh×24時間×30日=11,664円
600wで12時間使ったとすると
0.6kw×27円/kWh×12時間×30日=5,832円
寝る時だけならギリギリ使える範囲かもしれないが・・・
900wで24時間付けっ放しの30日だと
0.9kw×27円/kWh×24時間×30日=17,496円
900wで12時間使ったとすると
0.9kw×27円/kWh×12時間×30日=8,748円
もはや厳しい。
1200wで24時間付けっ放しの30日だと
1.2kw×27円/kWh×24時間×30日=23,328円
1200wで12時間使ったとすると
1.2kw×27円/kWh×12時間×30日=11,664円
高いね。
1500wで24時間付けっ放しの30日だと
1.5kw×27円/kWh×24時間×30日=29,160円
1500wで12時間使ったとすると
1.5kw×27円/kWh×12時間×30日=14,580円
セレブなら使えるレベル。
電気料金の平均単価にもよるけれども、太陽光発電とか自然エネルギーでまかなえるようなものではないので値上がり必須と考えれば二の足を踏むのは私だけではないだろう。
単純計算で正確な電気料金が算出できるわけではないけれども、これで目安にはなった。
もし、電気代が安く済むのならオイルヒーターはありか?
そりゃ大いにありだと思う。
しかし、近いうちに電気代が安くなるという見込みは限りなく薄い。
では、既存の枠組みの中で安くオイルヒーターを使う方法がないかを探ってみた。
その1、ECO機能付きを選ぶ
その2、窓際に置く
その3、エアコンとの合わせ技
その4、タイマーをうまく使う
まず、ECO機能は必須と考えたほうが良いみたい。
これがあるとないとで20%も電気代が変わってくる。
このECO機能は部屋の温度を感知して、最適な電力レベルで、設定した温度よりも少しだけ控えめに賢く運転するお役立ち機能なのだ。(デロンギ社談)
あとは、窓際にオイルヒーターを置けば窓から気温が下がることを防ぐ効果がある。断熱窓や二重窓、シャッターを下すなどしてあればこの限りではないけれども。
オイルヒーターはどうしても電源を入れてから温まるまでに20~30分かかってしまうので、最初はエアコンで部屋を温めておいて、後はオイルヒーターに切り替えるというのも効果的な使い方だ。決してWで使うということではない。
あとは電源入れっぱなしにしないためにもタイマーでOFFにすることも忘れないように。
オイルヒーターが温まりきっていれば電源OFFにした後もしばらく暖かいのでちょい早めにOFFになるように設定しておくといいかもね。
夜間限定なら電気代が安くなるTEPCOの夜トクプランを使うのもあり
日中は仕事や学校で家にいないからオイルヒーターを使わない、むしろ寝るときは付けっぱなしにしたいという場合、TEPCOの夜トクプランを契約することで電気代を安くすることができる。
ただし、日中の電気代は通常より高くなるので注意は必要。
夜トク12プランであれば21時~9時までの電気料金が22.97円/kwhとなる。
1500wで計算してみると…
1.5kw×22.97円/kWh×12時間×30日=12,403円
2000円ちょっと安くなった。
実際のところ、ECO機能とかタイマー、エアコンとの合わせ技、夜間電力などを駆使すれば驚く程高額な電気代がかかるわけでもなさそうだ。
実はオイルヒーターはもう古い?最新機器はオイルフリーヒーターで電気代もさらに安くなる!?
オイルヒーターメーカーのディンプレックスやデロンギはオイルヒーターをさらに発展させてオイルを使用しないオイルフリーヒーターを開発し、それが既に販売されていることはご存知だろうか?
ディンプレックス社は「オイルフリーヒーター」を前面に売り出しており、既にオイルヒーターがラインナップからなくなっている。
ちなみにディンプレックスはイギリスの会社。
デロンギ社はまだオイルヒーターが主流ながらも「マルチダイナミックヒーター」という名前で新機種を投入している。
デロンギはイタリアの会社。
日本のメーカーでは山善が作っていた。
アイリスオーヤマはオイルヒーターまでだった。
オイルヒーターのデメリットとして、
- 暖まるまでの時間
- 重い
- 廃棄はどうする?
この3点は最新機種になっても残る問題であった。
だったらオイルを使わなくてもいいんじゃない?とでも考えたのだろうか、発想の転換でオイルの代わりになる金属モジュールを使ってみたということらしい。
そうしたらオイルヒーターのメリットはそのままに、上記デメリット3点もほどなく解決。
となれば、俄然ディンプレックス社がオイルフリーヒーターに前のめりになるのも分からなくもない。
電気代もさらに安くできるみたいだし。
WiFi機能搭載機種ともなれば外出先から操作もできるとのこと。
帰る時間に合わせて部屋を暖められるというわけだ。
値段も驚く程高いということもない。
機能を最小限にとどめている山善のオイルレスヒーターであれば19,800円だ。
ディンプレックスやデロンギはそこそこのお値段ではあるが、機能満載なのとブランド志向も相まっての値段なので致し方ない。
初期コストを抑えるのなら山善。
ランニングコストを抑えたいならディンプレックスかデロンギといったところだろう。
いずれにしてもこれからはオイルフリーの時代なんだな。
さらにオイルヒーターの電気代をもうちょい細かく計算してみた
今回の記事では電力単価を平均値で計算したわけだけれども、オイルヒーター1500w付けっ放しを東京電力のスタンダードSプランで計算してみたら1ヶ月いくらになるのかを別記事で計算してみたので、より詳しい結果が知りたい人はこちらもどうぞ。