新型「ランドクルーザーFJ」とは？FJの意味と開発コンセプト
トヨタが2025年10月に世界初公開した「ランドクルーザーFJ（Land Cruiser FJ）」は、
シリーズ史上“最もコンパクトなランクル”として話題を呼んでいます。
開発コンセプトは「Freedom & Joy（自由と喜び）」。
その名の通り、日常の街乗りからオフロードまで、気軽に“走る楽しさ”を味わえる新しいランドクルーザーです。
“FJ”という名称は、伝統ある初代ランドクルーザーFJ40へのオマージュ。
無骨でありながら愛嬌のあるスタイル、そしてどんな道でも走破できるタフさを現代的に再構築したモデルとなっています。
トヨタは今回のFJを「次世代のエントリー・ランクル」と位置付け、
ランドクルーザー70や250よりも小型・軽量に設計。
それでいて、悪路走破性・耐久性といった“ランクルDNA”はしっかり継承しています。
また、ボディ設計には最新世代のラダーフレーム構造を採用。
軽量化と剛性を両立しつつ、電動化にも対応できる柔軟なプラットフォームを備えています。
この「FJ」は、これまで大型SUVに手が届かなかった層にもランクルの世界観を広げる存在となるでしょう。
ランクルFJ ミニのデザイン特徴：角の取れた六面体デザイン
ランドクルーザーFJのデザインテーマは「角の取れた六面体（サイコロ）」。
スクエアなボディラインに、丸目LEDライトと大きなグリルを組み合わせた
“クラシックモダン”なルックスが印象的です。
デザインチームは「ランクルらしさ＝力強さ」と「親しみやすさ＝丸み」のバランスを徹底的に追求。
結果として、無骨すぎず、どこか“かわいらしさ”を感じるアウトドアデザインが完成しました。
車高は高めに設定され、アプローチアングル・デパーチャーアングルともに優秀。
短いオーバーハングがもたらす走破性は、都市部だけでなく本格オフロードでも発揮されます。
また、最小回転半径も小さく設定されており、SUVながら取り回し性能にも優れています。
ボディカラーは、往年のFJ40を彷彿とさせるベージュ・ミントグリーン・アイボリーなどのレトロ系が中心。
そこにブラックルーフを組み合わせたツートーン仕様も登場予定で、
キャンプや街乗りどちらにも映えるデザイン性を備えています。
内装はシンプルながら機能的。
スクエアなインパネに丸型エアベント、そして大型のグリップハンドルなど、
オフロード走行時にも操作しやすい“道具感のあるコクピット”が特徴です。
パワートレイン・燃費性能・耐久性の詳細
FJ ミニに搭載されるエンジンは、信頼性に定評のある2TR-FE型 2.7L 直列4気筒ガソリンエンジン。
最高出力163PS／最大トルク246Nmを発揮し、
ランクル伝統の“過酷な環境でも壊れにくい”設計思想が貫かれています。
トランスミッションは6速ATを採用し、電子制御4WDシステム「マルチテレインセレクト」にも対応。
路面状況に応じて最適なトルク配分を自動制御し、雪道・岩場・砂地でも高い走破性を確保します。
燃費性能はWLTCモードで約12〜14km/L前後と予想されており、
大型ランクルと比べて大幅に改善。
軽量ボディと新世代エンジン制御技術によって、燃費とパワーを両立しています。
また、耐久テストはオーストラリアやアフリカの砂漠地帯で実施。
「どこでも走れる車」を実現するため、40℃以上の高温環境や悪路で何千kmにも及ぶ走行試験をクリアしています。
将来的にはハイブリッド仕様の投入も検討されており、
都市部での静粛性と環境性能にも期待が集まります。
サイズ比較：ランクル70・250との違いとボディ寸法
FJ ミニのサイズは、全長約4,350mm、全幅1,870mm、全高1,880mm前後と予想されています。
これは、現行「ランドクルーザー250」（全長4,925mm）より約60cm短く、
「ランクル70」（全長4,890mm）よりもひと回り小さいコンパクトSUVに位置します。
このサイズ感は、ランクル伝統の“タフさ”を保ちながらも、
日本の都市環境で扱いやすい絶妙なバランス。
狭い道や立体駐車場にも対応しやすく、「街で乗れるランクル」として注目されています。
ホイールベースは約2,700mmで、安定感と走破性のバランスが取れています。
最低地上高は約210mmと高く、オフロード走行時のクリアランスも十分。
室内はコンパクトながらも5人乗り仕様で、後席の居住性を確保。
荷室容量も広く、キャンプギアやアウトドア用品を積み込むのに適しています。
このサイズレンジは、ジムニーシエラやフォード・ブロンコスポーツなどと競合しますが、
FJ ミニは“トヨタの信頼性＋ランクルブランド”という強力な武器を持っています。
発売日・価格予想・ターゲット層（FJが狙う“若いランクル世代”）
トヨタは新型ランドクルーザーFJを2026年年央に発売予定と発表しています。
価格は350万〜450万円前後と見られ、
「ランクル250より手が届きやすく、FJクルーザーより現代的」なポジションを狙っています。
ターゲット層は、30〜50代のアウトドア志向層。
特に「キャンプ・サーフィン・釣り」など、アクティブなライフスタイルを持つファミリー層に人気が出そうです。
また、かつてFJクルーザーに憧れた世代が“実用的なサイズ”として再び注目しています。
トヨタはこのモデルを“新しいランクルファミリー”として位置づけ、
伝統的なオフローダーと電動SUVの中間を担う存在に育てていくと見られます。
FJ ミニの登場により、ランドクルーザーシリーズは
「70」「250」「300」「FJ」の4ラインナップ体制へと進化。
それぞれが異なるライフスタイルに対応する、まさに“ランクル群”時代の幕開けです。
🏁まとめ：FJ ミニが切り開く「次世代ランクル」の未来
新型「ランドクルーザーFJ（FJミニ）」は、
ランドクルーザーの伝統を引き継ぎながら、
より多くの人が手に取れる“ライト・ランクル”として誕生します。
タフで頼もしい走り、愛嬌のあるデザイン、そして取り回しの良さ。
そのすべてが、新時代のランクル像を体現しています。
2026年の正式発売に向け、世界中のファンの期待が高まるFJ。
この“小さなランクル”が、SUV市場の主役に躍り出る日は、もうすぐそこです。